「副業」というキーワードでネットを検索すると、「簡単に月5万円稼げる」とか「サラリーマンでも月100万円稼げる」といったような絵空事のような記事が沢山出ている。
確かに今は働き方改革という訳の分からない制度が国から強要されて、会社から労働時間を制限される人が増えているから、残業代を当てにして働いている人は本業以外でも稼がないと生活が厳しいと言う人は一定数いるだろう。
副業禁止を就業規則に記載している会社も、少しづつ条件を緩和していくはずだ。
ただ、1日の大半を本業に費やし、空いた時間で簡単に金を稼げるっていうのは本当なのか、ちょっと疑問はある。稼ぎたい金額にもよるが、自分自身がその副業をやって「月間30万」を稼げるかどうかを想像してみようと思う。
あくまで想像であって、自分のモヤモヤを整理することを目的としてこれを書いてみる。適当にネットで「副業 ランキング」と入力して検索したサイトに記載されていた副業を自分なりに批評してみることにする。
1.株式投資
Q.どんな内容?
日本、海外における株式を売買する。ネットやスマホで出来る。
証券会社で口座開設⇒入金⇒アプリダウンロード⇒株式購入って感じで手軽には出来る。
Q.初期費用は?
ミニ株なら5万円程度でも売買可能。
Q.難易度は?
かなり難しい。短期売買でコンスタントに稼ぐのは至難の業。
本業にしたって飯が食えない可能性もあるレベル。
Q.1日あたりどれだけ時間を掛ける必要がある?
売買予約も可能だから株価が100円になったら100株購入⇒102円になったら全売却、98円に下がったら損切といったように取引を予約しておけば特に画面を見る必要はない。
ただし結局は気になって四六時中携帯やPCを見てしまうのが人間の常ではある。
Q.どれくらい勉強する必要がある?
全く勉強しないで稼ぐことも可能だが、長くは続かない。
月間の収支を必ず+30万円以上にするのであれば、途方もない勉強時間が必要。
ただし勉強しても必ず稼げるわけではない。
Q.30万円稼げる?
やりようによっては稼げる。
原資は200万~500万程度は必要。
レバレッジを掛けて株式投資を行うのであれば原資はもっと少なくてもいいが、難易度が更に増すので要注意。
結論:私的なおすすめ度
★☆☆☆☆
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2.FX
Q.どんな内容?
為替相場で通貨が上がるか下がるかを予測して売買する。ネットやスマホで出来る。
証券会社やFX会社で口座開設⇒入金⇒アプリダウンロード⇒通貨売買って感じで手軽には出来る。
Q.初期費用は?
100円からでも出来る。
月30万円稼ぐには、原資100万円は欲しい。
Q.難易度は?
結局は1/2の確率。
単発の勝負なら1/2ではあるが、それを長い事続けると1/2ⁿとなる。長くFXをやっていると90%程度の参加者は損失を出し、諦めて退場してしまう世界。勝ち続けるのは相当難易度が高い。
Q.1日あたりどれだけ時間を掛ける必要がある?
株式投資と同じで売買予約が可能な為、特に時間は掛からない。
ただし結局は気になって携帯やネット画面を見てしまう。ポジションを取っていると気が休まることはない。
Q.30万円稼げる?
稼げる。ただし同じ金額の損を出すリスクも同様の確率である。
現在の日本におけるFXのレバレッジ上限は25倍まで。100万円を原資でレバレッジ25倍で取引するということは、100万円×25=2,500万円を為替取引で売買することと同じになる。
この場合のメリットは、少ない原資でも大きな利益を生むチャンスが得られること。
デメリットは、やり方によっては原資以上の損失が出てしまう可能性があること。
ドル円は通貨の中でも取引量が多く流動性が高い為、ある程度価格が安定している。
ポンド円は、ドル円と比較すると取引量が少なく値動きが激しい。という風に通貨によって特徴がある。
ちなみに私はFXで累計700万円は損をしている(泣)
結論:私的なおすすめ度
★☆☆☆☆
3.不動産投資
Q.どんな内容?
2パターンある。
①(長期保有目的)不動産を購入し、賃料収入を長期的に得る
②(短期売買目的)不動産を転売目的で購入し、購入した金額よりも高く売却して利益を得る
Q.初期費用は?
2020/2現在においては、地価は高止まりしたところからは少し価格が落ちてきている。
とはいえまだまだ相対的に高い。
銀行に借入をするにも、収益物件として購入するとなるとフルローン(購入金額=借入額)は審査が厳しく、かなり借入をする人の属性が良かったり、資産背景が良好な人でない限りは難しい。普通のサラリーマンが収益物件の購入代金を銀行から借入するとなると、物件価格の80%程度がMAXとなる。
ということは、20%程度は自己資金が必要ということ。
5,000万円の物件を購入するなら自己資金は1,000万円必要。
10,000万円の物件なら自己資金は2,000万円必要となる。
Q.難易度は?
①長期保有のケース
短期売買よりは難易度は下がるが、良質な物件を見つける必要がある。
相対的に現状の不動産価格が高い為、利回りが出にくい。不動産屋などにある収益物件のパンフレットを見ると、3%~6%程度の表面利回りの物件が多い。
表面利回りとは、物件価格に対してどの程度の家賃収入が得られるかという表面的な収益性を表す数値のこと。
計算式は、月の賃料収入×12か月÷物件購入価格で算出する。
例えば月の賃料収入が10万円、物件購入価格が2,500万円の場合
10万円×12か月÷2,500万円=0.048 ⇒4.8%の表面利回りとなる。
表面利回りは、購入時の諸費用・支払利息・固定資産税・都市計画税、管理費・修繕積立金、不動産仲介手数料などを考慮していない。
フルローン1.5%で購入していたとすると、4.8%-1.5%=3.3%。
さらにここから税金支払や修繕費などが掛かってくる為、表面利回りが5%程度の物件でフルローンで購入すると、全く利益など出ない。
利益が出やすい物件は、築年数が30年・50年とか経過しているようなボロ物件の方が利回りは出やすい。そもそも購入価格が安くなるから。賃料も安くなるかもしれないが、近隣相場などと比較して明らかに安い賃料設定になっているのであれば値上げしてしまえばいい。ボロ物件だと修繕費が高くつく可能性はあるが、入居者が文句を言わないのであれば特に修繕をする必要もない。
古すぎると売却できないリスクもあるが、長期保有目的なのであれば、築浅物件よりも旧耐震の古い物件で立地のいい物件を選んで購入すれば、利益は出やすくなる。
②短期売買のケース
かなり難易度は高い。
そもそも安く買って高く売れる物件があるなら情報が一般には簡単に出回らない。
相当な目利きと情報量、売却先を見つける営業力がないと難しい。
プロしか手を出してはいけない。騙されるリスクまである。
Q.1日あたりどれだけ時間を掛ける必要がある?
長期保有のケースだけ記載する。
管理会社に物件の管理を任せてしまえば、特に何もすることはない。
管理会社に任せないのであれば、住人からのクレームや問合せに対応することになるので、場合によってはかなりの頻度で物件まで出向かなければならない状況になる。
Q.30万円稼げる?
稼げる。
ただし利回りのいい物件を保有できた場合に限る。
結論:私的なおすすめ度
長期保有 ★★☆☆☆
短期売買 ☆☆☆☆☆
今回は3種類の「副業」について自分の意見・感想をつけて評価してみた。
まだまだ「副業」には種類があるので、次回以降にもまとめていこうと思う。
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