蒼竹ヌーDX

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社会不安障害【SAD】と共に生きる

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社会不安障害(SAD)という病気をご存知でしょうか?

私はこの病気に数十年悩み続けています。

 

社会不安障害とは、Social Anxiety Disorderの略で、ある特定の状況や人前で何かをする時に、緊張感が高まって不安や恐怖を感じ、次第にそのような場面を避けるようになる病気です。

 

現在、日本ではこの病気で悩んでいる人が約300万人以上いるといわれています。

発症年齢の多くは10代半ばから20代前半で、病気という認識がなく、長い間1人で悩んでいるケースが少なくありません。

 

簡単に言ってしまうと、「あがり症」が強烈にひどくなる感じです。

 

もう何十年とこの病気とともに生きているので、その辺の医者よりもこの病気について詳しい自負があります。

 

断言しますが、この病気は完治することがありません。いかに上手く付き合っていくか、うまく誤魔化していけるかが重要です。

症状がひどくなると日常生活にも支障がでます。場合によってはうつ病になります。

 

私は、中学生の頃からいわゆる「あがり症」でした。原因はわかりません。

何かきっかけがあったか思い起こしても、なにも思い当たる節はありません。

気が付いたら「あがり症」だったんです。

 

人前に立つと赤面する、国語の授業で朗読をするときに極度に緊張してしまい、声や手が震える。英語の授業でスピーチをするときに頭が真っ白になる。

こういう症状を抱えたまま、思春期を過ごすのはこの上ない苦痛でした。

「なんで俺だけ?」という感情をずっと考えていました。

 

高校生になってもその症状は変わりませんでした。私の場合は公の場で人前に立って話をする場合に極度の緊張をしてしまいます。

「単なるあがり症」と勘違いされる人も多いですが、全く違います。

 

声が震え、手が震え、足が震え、呼吸が苦しくなり、途中から自分で何を言っているか分からなくなります。

1度だけ、音読中に気分が悪くなり、その場に座り込んでしまったこともありました。

 

大学生になっても症状は変わりませんでしたが、音読をする機会なんてほぼ無かったし、人前で発表する場面もほぼ無かったので特に意識せずに4年間を過ごしました。

 

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就職してからは、正直地獄の日々でした。

朝礼での司会や、謎の1分間スピーチ、資料の読み合わせ、顧客前での提案など多くの場面で苦しんできました。

キャリアを積むたびに昇格をするわけですが、今は部下が20名程度いる管理職です。自分の部署から全社への連絡をする際は、私が朝礼などで説明しなければなりません。結構頻度が高いので、発表することが決まった瞬間からその当日まで強烈な倦怠感というか緊張感に襲われます。

土日を挟んでいたりすると、その土日は休んだ気がしません。

 

部下の結婚式のスピーチを何度か頼まれましたが、全て上手く断ってきました。

数百人単位でお客様や取引先を呼んだ行う懇親会やゴルフコンペなどでは、立場上何かしらの挨拶をしなければならないのですが、「そういうことは俺はやらない。お前がやれ!」と部下に強制的にやらせています。

 

この病気にかかっていなければ、人生が大きく変わっていただろうと思います。

人前で堂々と話せるということは、それだけ価値のあることです。

歓送迎会の乾杯挨拶、締めの挨拶ができる人を毎回羨ましく思います。私がやると、上に書いたような症状が出るのは確定なので怖くて引き受けられません。

 

精神科に通ってみたこともありますし、あがり症セミナーにも何回も参加しました。

処方された薬を飲んでも、セミナーで学んでも、場数をこなしてもこの病気は治りません。

ただ、症状を軽くする方法があります。これは人によって異なると思いますが。

社会不安障害で悩んでいる人は恐らく一つはそういう方法を独自で持っているのではないかと思います。

 

私の場合、以下の方法で症状を緩和できます(100%緩和できるわけではないです)

・発表、スピーチ前にフリスクミンティアを2,3粒口に入れ、そのまま発表する

⇒発表時にのどがスースーして、声の震えなどが少し緩和される気がします。

この方法は長時間効きません。せいぜい5分程度であれば私には有効です。

 

・発表時に手帳やノートなどを手に持ったまま発表する。

⇒手に持った手帳などを自分の腹にグッと押し込みながら発表すると、少し緊張が少なくなる気がします。

 

この病気にかかっている人であれば、人前での発表で5分間程度症状が緩和できる

方法があるというのがどれほど価値があるかお分かりいただけると思います。

普通に生活していて、普通に社会人として働いていて、人前で5分間以上話す機会なんてそう多くありませんから、この緩和策は私にとってものすごく重要で価値のあるものです。

 

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冒頭でこの病気に悩む人は日本で300万人程度と書きましたが、隠れ社会不安障害の方もいるはずなので、実はもっと多いのではないかと思います。

この病気を持ちながら、会社組織で偉くなっていくというのはものすごい苦痛です。

私には出世意欲など入社時から無かったですし、出世すると人前に立つ場面が増えるのでそんなことをするくらいなら大人しく平社員で一生を過ごした方がいいと考えてきました。

ただ私の場合は、なぜかトントン拍子に出世してしまい、今は部署で一番偉い立場にあります。数百人規模の中小企業でナンバー3のポジションにまで気づいたらなってしまっていました。

 

1度、役席に昇格するという話を貰った時に断ったこともあります。

ただ社会不安障害という病気であるということは言えないので、結局は会社の決定に従わざるを得なかったんです。

周りから見れば従業員が数百人規模の会社でナンバー3というと、「凄い」とか「羨ましい」とか言われることがありますが、私からしたら全く嬉しくないことです。

 

この病気が無ければ飛び上がるほど喜ばしいことなんでしょうけど。

 

社会不安障害で苦しむ人の多くは、会社に馴染めずにリタイヤしてしまう人、事務職などについて目立たずに仕事をしている人、個人事業主として人とあまり接しなくてもいいように仕事をしている人が多いと思います。

社会不安障害うつ病で苦しんでいる人も多いでしょう。

 

私は社会不安障害の世界ではレアケースだと思います。

組織の上の方まで昇りつめて、リタイヤせずに堪えているのですから。

 

年に2回くらいは気持ちが落ち込み過ぎて、うつ病になっちゃうんじゃないかと感じる瞬間がありますが、毎回何とか乗り越えています。

というか、乗り越えないといけない立場にあるし、嫁・子供もいるので嫌なことでも、不得意なことでも、症状が出ても耐えて働き続けるしかないんです。

 

もし宝くじで6億円でも当たったら、すぐに会社を辞めて人とあまり接しなくていい生活を送ります。速攻で。まぁそんなことは起きませんが。。

 

この病気で苦しんでいる人が、このブログを読んでくれるかどうかは分かりませんが、もし読んでくれたらすごくうれしいです。

一生付き合っていかなければならないこの病気から目をそらさずに、上手く誤魔化す方法を自分なりに模索しましょう。それしか解決策はありません。

根本的な解決策は、病気を完治させることなんでしょうが、この病気は絶対に完治しません。医者から処方される薬を飲んだところで、完治はしません。薬の効果があるうちは症状が緩和されやすいだけです。

薬によっては依存性があるものもあります。

どうせ完治しないのだから、極力薬には頼らないほうがいいというのが私の持論です。

 

社会不安障害という病気は、患者が多いはずなのにあまり認知されていない病気です。周りの人に「自分が社会不安障害という病気を持っている」と言っても理解されないでしょう。

仮に理解されたとしても、その後その人との関係性が変わるでしょう。

 

1度だけ同期入社の女性がそれっぽい感じだったのを見たので、「もしかして社会不安障害?」と声を掛けてみたことがあります。

彼女はびっくりして私を見て、「なんでわかったの?」と聞いてきました。

「自分もそうだから」と返すと妙に納得してくれて、一気に仲良くなりました。

 

彼女も私も共通しているのは、普段は明るい性格だということです。

人との交流が好きだし、飲み会も好き、大勢で遊ぶのも大好き。

ただ人が大勢集まったところで、改まって挨拶をしたりするのが大嫌いなだけ。

大嫌いというか症状が出てしまう。

 

彼女の症状は、人前で話すと声や手が震え、頭が真っ白になるというのは私と同じ症状なのですが、電車にのると汗だくになって倒れてしまうという症状でした。

行先が1駅とかであれば電車に乗っても平気らしいですが、5駅とかそれくらいになると、電車に乗った瞬間から不安に襲われ、汗だくになり過呼吸のような症状も出たりすると言っていました。

 

その女性とは同期入社だったのですが、結局電車通勤が難しく、1年も持たずに退職していきました。今は結婚し、2児の母として頑張っています。

 

特定の状況でしか発症しない病気ですが、その特定の状況がいつ起きるかビクビクしながら生活するのは結構疲れます。

これからもずっとこの病気と付き合っていかなければならないわけですが、何かいい方法はないかといつも考えています。

 

そのうち思いつくかもしれないので思いついたらまた書きます。この病気に苦しんでいる一人でも救えたらいいなと思います。

 

最後にもう一度言いますが、この病気は医者に掛かっても絶対に完治しません。

うまい付き合い方を見つけて誤魔化すしかありません。同じ病気を持っている方、一緒に頑張りましょう。

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