私は某企業で人事責任者をしています。
個人的に色々な事業をしていますが、結構な時間を人事業務に割いています。
もうすぐ4月なので、就職や転職によって新天地での仕事をスタートさせる人は
多いと思います。私が勤務する会社でも、4/1に新卒者を迎え入れます。
彼らとは最終面接で1度だけ会っただけですが、その人達の大体のイメージは持ってい
ます。
毎年感じるのは、面接でハキハキと受け答えし、明らかにコミュニケーション能力が
高く、好印象だった学生でも、職場に慣れるのに苦労している人が必ずいるということ
です。
逆に、面接であまり目立たなかったタイプの新卒者が、会社の雰囲気・上司とのやり
取りに早く順応し、いい社会人生活をスタートしていたりします。
長年そういう新卒者を見てきているので、「早く馴染める人」と「馴染むのに時間が
掛かる人・結局馴染めずにすぐに退職してしまう人」の違いがある程度分かっている
つもりです。
今回は、新社会人・転職者の皆さんへ「新たな会社でのスムーズな馴染み方」を私
なりの見解を交えながら書いてみたいと思います。
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新卒者の皆さんは、今まで学生だったのに、いきなり4/1から社会人として働くわけ
ですから、相当な緊張感と不安感に襲われているでしょうね。
私が新卒で会社に入社した時も、当然緊張しました。同期は大勢いましたが、知ってい
る人は1人もいなくて、本当にやっていけるのか不安で押し潰れそうだったのを今でも
よく覚えています。
ただ今考えてみると、その時の過度な緊張など本当に無駄だったなと感じます。
というか、緊張しても不安に押しつぶされそうでもいいのですが、その感情だけを
先行させる必要は無いのです。そんなものに執着するなら、今できることをしっかり
行って社会人スタートの準備をしてください。
大事なのは、
- まずは新天地で最初の1週間をどう過ごすのか
- どういう気構えで職場に行けば上手くいきそうか
- どういう行動を心がければ上手く馴染めそうか
をある程度考えて、準備して臨むことです。
ある程度イメージをして一定の自信をもって臨むのと、何も考えずにただ不安に思いな
がら臨むのでは、先輩や上司からの最初の印象が大きく異なってきます。
最初の印象というのは、結構上司の記憶に長く残ります。
上司にも色々な人がいますので、経験の浅い未熟な上司だったりすると、最初の印象で
その新卒者への対応方針を決めてしまいがちです。
未熟な上司の下で働くか、優秀な上司の下で働くかは、運でしかありません。
新社会人の皆さんは、未熟な上司の下で働く可能性があるということを今のうちから
覚悟して準備する必要があります。
前置きが少し長くなりましたが、新社会人が4/1までに決めておくことを書いて
いきます。少しは役に立つと思いますよ。
入社日当日はあいさつをしっかりと行う
当たり前の行動なんですが、出来ない子が本当に多いです。
会社にもよるとは思いますが、ほとんどの会社は「あいさつ」を重要視します。
学校生活ではそこまで「あいさつ」に気を配っていなかったかもしれませんが、
これはビジネスの基本中の基本です。
キチンとあいさつが出来るのは当たり前。出来ないと「なんだこいつは、、」と
いった感じで最悪な印象を持たれてしまいます。
これは個人の能力に関係なく、誰でも意識すれば出来る事なので、入社日当日は
必ず意識して行ってください。
大声でする必要はありません。←たまに目の前でもの凄い大声で挨拶してくる子がいま
すが、びっくりして心筋梗塞を起こしちゃうのでやめましょう。
普通より少し大きな声で「おはようございます」、帰るときは「お先に失礼します」。
これは必ず実践してください。
ちょっとしたコツとしては、もし自分が座っていたら、キチンと立ち上がってあいさつ
することです。
あと、帰るときに先輩や上司に「何かお手伝いできることはありますか?」と聞いて
回りましょう。これをやると印象がグンと良くなります。
これらは難しい事ではないですね。
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仕事を指示されたときは、いつまでに提出する必要があるかを絶対に確認する
これもビジネスの基本中の基本です。期日を守るということ。
社会人数年目の社員でも出来ない人がいたりしますが、期日が守れないと社内でも
社外でも絶対に信用されません。信用されないと人間関係も上手く行かないことが
多いです。
自分が行った仕事を成果物として提出する場合は、絶対にミスが無いか確認する
これ、超大事です。
最初のうちは、ミスが許されないような重要業務を任されることは少ないと思います
が、重要業務じゃなくても提出前に何度か確認し、ミスがないことを確認してから提
出、報告をするようにしてください。
その際、稀にミスがあっても問題はありません。人間ですからミスは絶対に起こしま
す。重要なのはミスをしていないかの確認をキチンと行うことです。
そういう姿を先輩や上司は必ず見ています。
先輩や上司は、細かいミスに結構敏感です。
細かいミスが繰り返されると、「この子はミスの多い子だ。注意しないと大変だ。」
というイメージを持たれてしまいます。
このイメージを持たれてしまうと、結構後が面倒です。
一度持たれた悪いイメージを払拭するためには、結構な時間を要するので、
最初のうちは気疲れするかもしれませんが、何度も見返して細かいミスをしないよう
にして下さい。
会社のルールにまずは従う
転職者は「前職ではこうだった」とか、前職の話を持ち出して業務を進めようとしま
す。会社からすると、この発言はウザいです。あくまで今回は「新たな会社での
スムーズな馴染み方」を書いているので、前職のやり方を持ち込みたいなら、
一旦は会社で指示された方法で業務をして、1か月とか時間が経過してから提案と
して上司に言えばいいです。新天地での最初のうちは、
「前職ではこうしていた!!」という発言はやめておきましょう。
相談できる味方を1人だけでいいから探す
新天地では右も左も分からない状態になります。
誰でもそうなので心配する必要はありません。
ここで重要なのは、分からないことがあったり、上手く行かないことがあった際に
相談できる「優しそうな先輩又は上司」を探しておくことです。
職場には1人くらい面倒見のいい先輩・上司が必ずいます。←大抵こういう人は出世
が遅いですが、気にせず自分の味方にしてしまいましょう。
そういう人に相談してしまうのが手っ取り早い。分からない・上手く行かないまま仕事
をするのは、とてもストレスが溜まります。
ただでさえ新天地での生活は大変なので、ストレスを溜めすぎないようにすることが
重要です。
自分は仕事が出来る人間だ!というアピールは一切不要
新社会人でいきなり仕事をバリバリこなせる人なんてほぼいません。
先輩や上司はそれを求めてないです。まずは職場の環境を俯瞰した目で見る事。
上述したように、与えられた仕事をミスなく確実にこなすことに重きを置いてくださ
い。「自分の意思でどうにかしよう」とすると逆効果になってしまうことが多いで
す。
常にノートとペンを持って歩き回る
これも超重要です。
新入社員でノートとペンを持っていない人がたまにいます。
先輩や上司から呼ばれた際に、必ずノートとペンを持って歩いてください。
先輩や上司から言われてから準備するのではなく、初日からそうできるようにしま
しょう!!
持っていないとそれだけで「仕事を覚える気がない奴」という変なレッテルを貼られる
可能性があります。
雑用は率先してやる
やりたくないことだと思いますが、最初のうちは雑用を率先してやるようにしましょ
う。その姿勢を見せるだけで周囲の印象が変わります。面倒だと思っても、この姿勢
を見せるだけで周囲から「気が利く子だ」という印象を与えられるなら、ものすごく
コスパのいい行動です。これは絶対にやりましょう。
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最初の1か月は飲み会に参加する
仕事とプライベートは別!と考える人が最近多くなってきました。
それ自体は全く悪い事ではないです。でもその行動はある程度職場に馴染んでから行い
ましょう。
最初の1か月は先輩や上司に誘われた際には、可能な限り飲み会に参加しましょう。
そこで学ぶことは実は結構ありますし、何より職場とは違ったフランクな雰囲気で
コミュニケーションを取れるので、職場に早く馴染むのに直結します。
お酒があまり強くない人は、はっきりと「お酒は体質に合わないので少しだけ頂きま
す」とか上手い理由を考えて、飲まされないようにしましょう。
最近の管理職(上司)で、嫌がる部下に無理やりお酒を飲ませるというバカは減ってま
す。本当にお酒が苦手なら、「すいません。私一滴も飲めないんです。」とはっきり言
いましょう。これを言ったからといって、印象が悪くなるということは無いです。
ビジネスマナーは一通り学んでおく
ビジネスマナーにうるさい先輩や上司は存在します。←こういう人に限って少しマナー
を間違えて覚えていたりしますが、無視していいです。
これからスタートする社会人生活ですから、最低限のマナーはあらかじめ知っておくべ
きです。会社によってはビジネスマナー研修があると思いますが、そこで学べばいい
というわけではなく、事前に自分でも学習しましょう。
今はスマホで「ビジネスマナー」とググれば無料で簡単に学べると思います。
これは絶対にやっておきましょう。
まとめ
新社会人・転職者の皆さんへ「新たな会社でのスムーズな馴染み方」を書いてきまし
た。書き出してみると思ったより項目が多くなってしまいましたが、
全てを完璧に出来るようにする必要は全くありません!
全てを完璧に出来る人なんてこの世に存在しませんから。
何項目かでいいので、4/1に向けて実践してみてください。
何も考えず、何も準備せずに臨むより明らかに職場にスムーズに馴染めますので。
それでは皆様の新天地での活躍を期待しています。
肩に力を入れ過ぎずに、頑張ってくださいね。
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